トンネルのお話 その8 大地に学ぶ 2013.04.08 順天という言葉があります。順天堂大学の順天ですが、これは天の意向にならい逆らわないことで、小さな存在ながらも人間の英知や工夫を生み出すという意味です。長年トンネル工事の様々なシ-ンをこの目で見、撮影してきたわけですが、感じるのはやはりこの順天という言葉です。トンネルを掘るということは地球を掘ると
トンネルのお話 その7 掘った土は 2013.04.08 トンネル工事は掘るだけではありません。掘った土(ズリ)をマメに運び出す必要があります。モグラも同じことをやっています。その痕跡がモグラ塚であることはご存知の通りです。発破を使う現場では一度に大量のズリが坑内を埋め尽くします。このズリをパワ-ショベルやダンプトラックを使って何回にも分けて運び出すわ
トンネルのお話 その6 予測と手当 2013.04.08 地面の中を掘り進むということは、いわば目隠しして知らない場所を歩くようなものです。街中であれば他人にぶつかりよろけます。運悪くその筋の人に当たれば殴られます。また溝に落ちてケガをすることもあります。こういった事が無いように目の不自由な方であれば盲導犬を付けますね。つまり水先案内人です。 トン
トンネルのお話 その5 推進工法 2013.04.08 昭和の終わりから平成の初めにかけて日本各地で下水道工事の記録撮影をしました。この時期は下水道を完備するための本管工事が全国的におこなわれていました。下水道本管は主に直径2メ-トル前後のシ-ルド機械を用いて工事されることが多かったようです。一般的な土質だけでなく比較的柔らかい岩盤や岩石混じりの地盤にも
トンネルのお話 その4 TBM工法 2013.04.08 TBM工法(Tunnel Boring Machine)は岩盤の中を掘り進む工法です。シ-ルド工法が土の中を掘り進むとすればTBMは強固な岩盤に穴を貫いてトンネルにするわけです。 外見はシールドと似ていますが、シールドが自ら組立てたトンネル(セグメント)にジャッキを当てて進むのに対してTBMはセグメ
トンネルのお話 その3 シールド工法 2013.04.08 初めてトンネル工事の撮影をしたのは昭和58年頃です。20mほどの深さの立坑の螺旋階段を重いカメラ機材を持ちトンネルの入口(抗口)まで降りました。トロッコにカメラマンと2名で乗り込み、ププ-という発車音と共に坑内にガタンゴトンと入っていきます。トンネルといっても直径1.8m程の下水道本管で首をすく
トンネルのお話 その2 トンネルの種類 2013.04.08 戦後間もない美空ひばりの曲に「東京キッド」というのがあります。♪歌も楽しや 東京キッドいきでおしゃれで ほがらかで右のポッケにゃ 夢がある(中略) もぐりたくなりゃ マンホール♪この歌詞にある※マンホ-ルというのは多分当時空き地にゴロゴロと並べてあった 土管のことを言っているのでしょ
トンネルのお話 その1 序章 2013.04.08 序章モグラは地中にトンネルを掘り、自由自在に地面の下を移動します。このトンネルというものは実に便利なもので、 地上であれば迂回するところを最短の距離を 目的地まで移動できる合理的な手段なのです。 人もモグラのように地中を掘り進めば障害物を排除しなくとも 目的地にたどり着き、様々な生活の便を図